相談者の立場にたったアドバイスが重要

 

相続・不動産担当のエフピーコンパスの平井です。

 

所有されているアパートとマンションについて、ご夫婦で相談にこられたお話です。

 

親から相続した駅近くの一角の敷地にアパートとマンションを所有されていますが、どちらも築50年近くになる物件ということで、4~5年前から大手ハウスメーカーや中小の不動産・建築会社から、建て替えの提案を受け、どうしたらよいのかわからないということで、相談に来られました。

各社のカラフルな提案書を見せていただきましたが、相談者の方は、乗り気ではないようです。勝手に不動産を調べて、マンションを建てませんかと営業に来るのですが、ご自分で納得できる提案ではないとの事です。

 

お話をよく聞くと、昨年の震災と、台風の影響で建物に影響が出て仮復旧をしているが、今回火災保険金を少し受け取ることが出来たので、最低限の補修を行って賃貸経営を続けるのか、建て替えも含めて、有効活用について検討したいとのことです。

2棟の建物を合わせるとまとまった大きさの土地ですが、現在どちらも入居者が住んでいる状況です。駅からの距離は近いのですが、道路については、建築基準法第43条第1項ただし書の道路とお互いに所有の土地を持ち出して敷地提供したアスファルト道路になっており、建物を建築するには厳しい条件です。

 

ファイナンシャル・プランナーとして、相談者の方の今後のライフプランを含めて、資産全体の中で不動産の割合、その他金融資産等の保有状況、お客様の想い等を聞くことになります。

土地活用の専門家ではないFPの立場としてお聞きすることは、建築の条件等のハードな面も大切ですが

・なぜ、土地活用が必要なのか

・土地活用することで何を得たいのか

・資産としてみた不動産の活用方法

・不動産に対する想い

について、お話を聞いて、ソフト面からも、お客様の立場に立って考えることが重要です。

 

各社からの提案を確認したところ、マンション建築は、事業規模が大きく、あまり利回りが良くなく、多額の借り入れを行う必要がある。返すことが出来るのか不安である。

現在40歳代で今は子供もいないので、相続対策は必要ない。

不動産売却の話も聞いているが、現時点で不動産を売却するつもりはない。(入居中で退去費用、解体費用が必要なため、売却価額が低額)

将来的なお話をお聞きすると、必ずこの不動産を残しておくことは難しいので、将来的には売却が必要なことも理解されているとのことでした。

 

お話を聞かせていただいて、アパート・マンションの建築のような大きな建物を建てるのではなく、コンセプトを明確にした戸建て賃貸住宅建築のお話をさせていただきました。

 

戸建て賃貸住宅のメリット

・多額の建設費用が必要でない(想定の収入が得られないときのリスク軽減)

・投資に対する利回りは、比較的高い(ただし、収入は少ない)

・入居期間が比較的長いので、空室のリスクを抑えることができる

・コンセプトを明確にした建物を建築することで、相場よりも家賃を高めに設定できる

・土地のすべてを一度に活用するのではなく、時期を分けて建築することができる

・土地の一部を売却して、借入金を少なくして事業を行うことができる

・将来資金が必要な時に、不動産を一つずつ売却することができる

 

もちろんデメリットもありますが、相談者の方は、これまでアパート・マンションの建て替え、不動産の売却のお話ばかりで、戸建て賃貸住宅の話は聞いたことがないとのことで、戸建て賃貸住宅のお話に、興味を持っていただきました。

 

具体的な戸建て賃貸住宅のコンサルティングを一人で行うことは無理ですので、不動産コンサルティングの立場で戸建て賃貸住宅を手掛けている方に現地を確認いただき、戸建て賃貸住宅の提案が可能か、今回のプロジェクトに一緒に参加していただけるのかを確認し、実現可能とのことで相談者の方に連絡させていただきました。

 

最初の相談から2週間後、不動産コンサルティング会社の事務所でご夫婦とお会いして、要望を再確認した上で、戸建て賃貸住宅の提案をさせていただきました。

まだ、お返事はいただいておりませんが、戸建て賃貸住宅のお話をさせていただいたときに、「やっと、現実味のあるお話を聞かせていただくことが出来ました」との言葉に、FPに相談いただけたことの価値があったかと思います。

今回の相談おいては、不動産の立地状況、入居者との退去交渉、解体工事、戸建て住宅のコンセプト、家賃設定、資金繰り、場合によっては、不動産の一部売却等、多くの問題がありますので、信頼できる仲間と一緒にお客様の資産活用を考えていくことが大切です。

 

不動産の活用において、お客様はどうすれば良いのか、悩みを持っているお客様からの相談については、お客様の立場にたっての目的を明確にして、目的にあった方法を示すことが大切です。また、お客様が具体的に進めたいと思われた時に、コンサルティングの立場で動いていただけるネットワークが必要になります。

 

ファイナンシャル・プランナーとして、相談や実務のコンサルティングを行う中で、自分の引き出しを増やし、お客様にとって必要なネットワークを更に広げていきましょう。

 

 


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